− 人工膝関節置換術を支援するROSA Knee(ロザ・ニー)システム −
関節治療センター【予約・相談センター】 ☎ 04-7199-3787
(☎ 受付時間:平日 9:00〜17:00、土曜 9:00〜12:00)
当院は、最新の人工関節手術支援ロボット「ROSA Knee(ロザ・ニー)システム」を千葉県で初めて導入(国内7施設目)しました。安心・安全な人工関節手術の実現を可能とする革新的なテクノロジーを搭載した手術支援ロボット「ロザ・ニー」を使用した人工関節治療によってアクティブで健康的な生活を取り戻し、健康寿命の延伸を目指します。
※ 名戸ヶ谷病院《関節治療センター(千葉県柏市)》は、千葉県・東葛北部医療圏(柏、流山、松戸、野田、我孫子市)において、人工関節を含めた関節治療の中心的な役割を果たせるよう、先進医療機器の積極的な導入を通じ、質の良い高度な医療の実現に取り組んでいます。
ROSA Knee system, ZimmerBiomet社
ROSA Knee は RObotic Surgical Assistant の略で、
特別な訓練を受け認定資格を得た整形外科医が、
より高い精度とより高い水準の人工膝関節置換術を実施できる
ように設計された手術支援ロボットです。
この手術支援ロボット「ROSA(ロザ)」は、2007年にフランスで脳神経外科と整形外科領域向けに開発されました。現在では人工関節置換術のプログラムが組み込まれ、Zimmer Biomet社によって世界で200台以上が導入され、2020年までに10000人以上がロザ・ニーを使用したロボット支援手術を受けています。
このロボット支援技術を用いることで、従来の手術よりもさらに正確性の高い、低侵襲で合併症の少ない安心・安全な手術が実施できることから、手術後の早期回復と社会復帰が可能となります。
※ ROSA Knee systemは国内における公的医療保険の適応、ならびに臨床使⽤が認められた医療機器として承認されています。
膝関節の大きさや形、変形の度合いは人それぞれ。ロザ・ニーはシステムの眼となるカメラと患者の脚に取り付けられた光学トラッカーを使用して、手術中に患部の解剖学的特徴(骨形態)と靭帯等を含めた軟部組織バランスを解析し、執刀医に知らせます。
さらに、人間よりも精密に動作する専用のロボットアームが補助することで、術中に得られたバランス解析をもとに0.5mm、0.5度単位での骨切り調整が可能なため、これまで執刀医の経験と感覚に依存していた手術手技の精度を飛躍的に高めます。1-2
《 骨切除角度について 》
ROSA Kneeを使用した場合、
「これまでの手術より、統計学的有意に正確な骨切除角度を達成」
↓↓↓
・すべての骨切り角度:0.6°±0.4°未満の非常に高い精度
※ 大腿骨F / Eを除く。
•すべての骨切除角度において、統計学的有意に外れ値(誤差)が少ない。
《 骨切除レベルについて 》
ROSA Kneeを使用した場合、
「これまでの手術より、
統計学的有意に正確な骨切除レベルを達成」
↓↓↓
・すべての骨切り:0.7mm±0.7mm未満の非常に高い精度。
・すべての骨切りレベルにおいて、統計学的有意に外れ値が少ない。
※ 遠位大腿骨を除く。
手術前、一連の画像検査で得られたデータをもとに膝の3D モデルが作成され、適合するインプラントの種類とそのサイズが選定されます3。手術中、ロザ・ニー手術支援ロボットに搭載されたコンピューターとソフトウェア、そして先進的なロボット技術は、洗練された手術計画と手術中に得られる詳細な軟部組織バランス解析とをモニターに提示します。これにより人工関節のインプラント設置に関して、執刀医による複雑な意思決定が容易となり、よりあなたに合った適切な人工関節手術が可能となります。
最終的な下肢アライメントについて
(HKA angle: Hip-Knee-Ankle 角度)
ロザ・ニーを用いた場合
↓↓↓
「これまでの手術よりも、大幅に正確で再現性の高いHKAを達成」
・下肢アライメント:
0.8°±0.6°(平均 ± 標準偏差)。
・目標とするアライメントからの誤差
3°以内の症例:100%
2°以内の症例: 93%
ロボット支援手術では、手術前計画と手術中に取得、解析した詳細なデータを活用し、人工関節置換術に影響を与える数多くのデータを執刀医へ提示します。このことは手術計画の再現性を高めるだけでなく、一人ひとりの患部の状態に応じて人工関節インプラントを柔軟、かつ適切な位置に配置することに役立ちます4。また、患者の転帰を最適化するのに役立つ臨床データを生成することで、効率的な外科助手として機能するように設計されています。
引用文献)
1. Seidenstein A, Birmingham M, Foran J, Ogden S. Better accuracy and reproducibility of a new robotically-assisted system for total knee arthroplasty compared to conventional instrumentation: a cadaveric study. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc. 2020 May 24. doi: 1007/s00167-020- 06038-w. Epub ahead of print. PMID: 32448945. Cadaveric testing is not necessarily indicative of clinical performance.
2. Kayani B, Haddad FS. Robotic total knee arthroplasty: clinical outcomes and directions for future research. Bone Joint Res. 2019;8(10):438-442. Published 2019 Nov 2. doi:10.1302/2046- 3758.810.BJR-2019-0175.
3. Parratte, S., et al. Accuracy of New Robotically-assisted Technique for Total Knee Arthroplasty: A Cadaveric Study. The Journal of Arthroplasty. 34(11): 2799-2803, 2019.
4. Marchand RC, Sodhi N, Khlopas A, et al. Patient satisfaction outcomes after robotic arm-assisted total knee arthroplasty: a short-term evaluation. J Knee Surg 2017;30:849-853.
参考資料)
【 手術支援ロボットのまとめ 】 |
・ 革新的テクノロジーを搭載した先進的ロボット医療機器を使用 ・ 主に海外で急速に普及しており、ロボット支援手術件数は増加傾向 ・ 認定資格を有する術者の手技をサポートするように設計されている
《メリット》 ・ 従来と比べ、正確でより適切なインプラント設置が可能 ・ 詳細な解析データにより、精度の高い個別化治療(オーダーメイド治療)が可能 ・ 手術後の満足度や長期成績の向上が期待できること
《デメリット》 ・ 国内では実施施設が限られること (※ 全国で7施設、千葉県で1施設。2021年7月時点) ・ 導入コスト、維持費が高額 (※ 患者負担:ロボット支援手術加算費用+2万円) |
先進的な医療機器である手術支援ロボットのもとで行われる人工膝関節置換術には、
変形性膝関節症による膝の痛みでお悩みの方に、非常に多くのメリットがあります。
通常、次に該当する方に推奨されます。
・ 持続する膝の痛み (※
動かさなくても痛むことがある) ・ 膝の痛みのため日常生活に支障がある ・ 中等度以上の変形や関節炎、変形性関節症、または軟骨の損傷がある ・ リハビリ(理学療法など)や消炎鎮痛剤による不十分な治療効果 ・ 再生医療による不十分な治療効果(ACP/ APS/ PRP-FDなどのPRP療法、脂肪幹細胞移植、培養幹細胞移植など) ・ 適用可能な保存的治療をすべて試したが不満足な結果 ・ 膝周囲の骨折といった外傷後の変形性関節症 |
当センターでは、あなたが手術支援ロボットを使用した人工膝関節置換術に適しているかどうかを判断するために、徹底的な評価を行います。担当医は膝関節痛に関わる画像的な評価だけでなく、あなたが経験している膝の痛みや、それがあなたの生活にどのような影響を与えているかについても調べます。
−あたりまえをあきらめない−
もしあなたがクリニックで漫然と治療を受けてきたとしても、「手術は無理だ」と言われたとしても、あきらめないでください。「もう為す術(すべ)がないのか」「本当に手術が必要なのか」、私たちは徹底的に評価します。
少しでも前向きに、もっと安心していただくために、当院では最新の医療機器を導入しています。
※ ロボット支援手術は、中期から末期の変形性膝関節症に適応があり、最終的に医師の判断のもとで使用されます。
− 手術の“不安” を “安心”に変える、
最新のロボット支援手術。
十人十色
膝の変形や進行度合いはひとそれぞれ。ロボット支援手術は、整形外科医のみで行うよりもさらに正確で、ひとそれぞれ個性のある膝にも柔軟に対応(個別化治療、オーダーメイド治療)が可能です。より低侵襲な治療でより早い社会復帰を目指します。
※ 詳細ついては担当医、または《予約・相談センターまでお問い合わせください。
−安心、安全な人工関節治療を、
もっと身近でやさしい病院で−
全国各地には、テレビなどのメディアで名医ともてはやされる医師が存在します。しかし手術後のリハビリや定期検診など、飛行機や高速道路で数時間もかけて遠方の大病院まで通い続けられる方は決して多くはありません。
近所で転んで膝を骨折したとき、脳卒中で救急搬送された時、「いざという時に頼りになる」「身近な家族や親しい友人に紹介したい」私たちはそんな地域中核病院を目指しています。
ロザ・ニーを使用した一連の治療において、手術前の検査と手術中に期待される手術手技に関することやロボット支援手術によって何が変わるか、手術後に期待できることについて説明します。
※まずロボット支援手術の詳細についてよく理解し、ご自身に手術支援ロボットによる人工膝関節置換術が適しているかどうか、担当医へ確認してください。
担当医がロボット支援技術による人工関節置換術について説明し、退院後の過ごし方などを含め説明します。最新の人工膝関節置換術、インプラント、手術支援ロボットシステムに関する質問に答えます。
手術前検査の段階で膝の3次元モデルを作成し、あなたの膝に合わせた人工膝関節置換術を計画します。この3次元モデルは、独自の解剖学的構造に合わせた手術計画の作成に役立ちます。
手術当日、ロボット支援手術に関する認定資格を有する執刀医が手術を行います。
手術アシスタントとなるROSA Knee(ロザ・ニー) システムは、専用カメラと光学トラッカーを利用することで、あたかも非常に詳細な全地球測位システム(GPS)のように働くので、治療を受ける膝が空間のどこにあるかを0.5°、0.5mmレベルで正確に把握します。
これにより、執刀医は軟骨が損傷した骨を適切に取り除き、人工関節インプラントをこれまで以上に正確、かつ適切に設置することが可能です。
もし、手術中の靭帯バランス評価によって予定が変わるとしても、骨切り角度やインプラントサイズとその設置位置を詳細に変更することで、柔軟かつ適切に対応することが可能です。
《注意点》
・ ロボットは独自に判断したり、勝手に自律して動いたりすることはありません。
・ 患部となる脚がほんの少しでも動いた場合、ロボットはそれに応じて判断し、調整をします。
・ 執刀医はあなたと同じ手術室で、常に手術に関するすべての決定を下しています。
個別のリハビリ計画を開始します。また、医師と理学療法士はあなたにとって役立つ情報を提供し、回復期間中に従うべきガイドラインについても説明します。
膝のコンディションは患者さんごとに異なるため、詳細な行動規範や回復に要する期間も異なることを意識してください。
多くの患者さんは、2- 6週間後に買い物やガーデニング、運転などの活動が可能です。6 ~8 週間後、ゴルフなどのレクリエーション活動に徐々に復帰します。足のむくみや膝の腫れ、熱感は月単位で減少し、筋力の回復が進むにつれて活動できる範囲が広がっていきます。
【専用カメラ】
【6軸・ロボットアーム】
【モニター画面】
時間/曜日 |
診察室 番号 |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
午前 | 1 | 國府 幸洋 | ― | ― | ― | 國府 幸洋※1 |
國府 幸洋※2 |
9:00-12:00 | 2 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
午後 | 1 | ― | 國府 幸洋※3 | ― | ― | ― | ― |
14:00-17:00 | 2 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
※1 金曜、午前:第2、4週のみ
※2 土曜、午前:第1、3週のみ
※3 火曜:専門外来の予約状況により対応可能です → お問合せ下さい
※ 一部、予約制(当日の手術スケジュールに伴い、即日のご案内が困難な場合があります。)
↓↓↓
※ 紹介状をお持ちの方は、予約センターにて優先的にご予約いただけます。
《 当院へかかりつけの方 》
【外来担当医(対面予約)】、または【予約・相談センター】、【病院代表(電話予約)】のいずれかで「ロボット支援手術の受診を希望」とお伝え下さい。
初回受診・予約をお取りいたします。
《 かかりつけでない方 (診察券をお持ちでない方)》
【予約・相談センター】より、「ロボット支援手術の受診を希望」とお伝え下さい。
初回受診・予約をお取りいたします。
紹介状(診療情報提供書)をご用意いただけますと、その後の診療がよりスムーズとなります。
画像データ(CD, DVDなど)をお持ちの方は、あらかじめ持参していることを総合受付へお伝えください。
※ 診察前に、画像データをPACS(医用画像保管伝送システム)へ取り込むことで、スムーズに診療を行うことが可能になります。
《 適応や治療、費用等に関するご相談 》
ロボット支援手術は、変形性膝関節症と診断されている方、痛みのため生活や運動が制限されている方、ヒアルロン酸注射や痛み止めの内服・外用薬、リハビリなどの治療を長期間(目安として3ヶ月以上)受けている方、人工関節手術を希望、またはすすめられている方に適応があります。
かかりつけクリニック(○○整形外科など)で「手術は無理だ」と言われていた方、
漫然と何年もヒアルロン酸注射を受けている方でも、
当院を受診後に人工関節手術が可能と診断され、
無事に手術を受けて大幅に痛みが軽減し、歩行機能が回復した方も多くいらっしゃいます。
また、再生医療(PRP/ APS療法)の存在を知り、治療を受けて痛みが軽快した方も少なくありません。
治療や費用、予約に関するご質問は、専用ダイヤルまでお気軽にご相談下さい。
《予約・相談センター》
TEL 04-7199-3787
受付時間:平日 9:00〜17:00
土曜 9:00〜12:00
住所
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