変形性ひざ関節症の再生医療(PRP/ APS)

− PRP療法/ 次世代PRP:APS療法 −

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再生医療 変形性ひざ関節症 変形性膝関節症 PRP療法 APS療法 名戸ヶ谷病院 柏 千葉 人工関節 人工膝関節置換術 切らずに治す 自己治癒力を高める

202088日、関節などに痛みを抱える方々へ「先進的な再生医療を提供すること」を目的とし、変形性ひざ関節症などの疾患に対する再生医療のニーズに応えるため、当院整形外科内において再生医療(PRP)専門外来と新たな診療体制を立ち上げました。

 

近年、高齢者人口の増加やスポーツ活動を含めた健康意識の向上に伴い、関節痛の治療ニーズはより一層高まっています。欧米諸国では再生医療を承認する国が増えており、本邦でも再生医療等安全確保法などの法整備が進んだことで、再生医療が手の届く身近なものとなりつつあります。「時間にゆとりが出てきた」、「人生これからも楽しんでいきたい」、「健康的な生活を送って人生やスポーツを楽しみたい」、新生・名戸ヶ谷病院ではそんな方々の希望となれるよう、より優れた先進的な医療を提供してまいります。

 

副院長 / 整形外科部長 國府 幸洋

長年ひざの痛みに悩み苦しんでいる方々へ


最近、膝が痛くて歩くのが遅くなってきた…、階段を見ると憂鬱な気分になってしまう…、旅行やスポーツもあきらめて家に閉じこもりがちになってしまった…。こうした,自覚症状のある方は、国内で 1000万人に上るとされています。このうち、整形外科で人工関節や骨切り術といった手術治療を受けられる方は、年間約10万人(約1%)に過ぎません。

 

特に“ひざ”関節は、全身の体重を支える重要な役割を担っていますが、年齢とともに関節軟骨が減少し、骨棘(骨のトゲ)を形成しながらつらい痛みを引き起こします。痛みによって運動が制限されると、次第に関節を支える筋肉が痩せていくため、これまでできていた運動が困難になるだけでなく、さらなる関節周囲の痛みを引き起こします。

変形性膝関節症の年齢別・性別割合

引用)古賀 良生ら変形性膝関節症-病態と保存療法南江堂, 2008


 この約1%の方が受けている人工膝関節置換術は、従来の保存療法(関節内ヒアルロン注射や足底板などの装具療法、鎮痛剤による薬物療法など)では成し得なかった効果を持つ、大変優れた治療法であることは事実です。

   重度の変形性ひざ関節症に対する変形矯正(アライメント構造変更)効果、痛みや筋力低下、ADL(日常生活動作)障害からの解放(疾患修飾・症状改善)効果

しかし、「つらい痛みを軽減したい」「できるだけ入院や人工関節は避けたい」「年齢的に手術を受けることが怖い」「ヒアルロン酸の注射はほとんど効果が感じられない」、そんな悩みを抱えている方に是非知っていただきたい治療法があります。

それは  自分の血液を用いる先進的な再生医療:  PRP療法  です。

このような方が自家多血小板血漿(PRP)を用いた治療を受けています


入院や人工関節は避けたい

   


家庭の事情などで入院ができない。まだ現役で仕事をこなしており、まとまった時間が取れない、膝に衝撃のかかるスポーツ活動を継続したい、そんな方に最適な治療です。

 

ヒアルロン酸注射や装具では

ほとんど効果がない


毎週、毎月ヒアルロン酸の注射を受けてきたが、効果が少なく満足できない。PRP注射なら、いままであきらめてきたつらい痛みも、より長い期間改善させる効果が期待できます。

年齢などの事情で手術できず

ずっと悩んできた


人工関節をすすめられたが持病があり、手術の決心がつかない。どの年齢の方でも、身体への負担がほとんど無く、日帰りで治療が受けられます。


↓↓↓

切らずに痛みを改善させる

患者さん自身の血液を使い、自己治癒力を高めるPRP療法


多血小板血漿(PRP)は使用する医療機器や調整方法によって得られる成分が違うため、異なる特性のものが存在します。

 

当院ではひざの痛みでお困りの方に、この異なる特性を活かしたPRP療法を提供しています。

 

現在、利用可能なPRPは、

 

① “白血球をほとんど含まない” 従来型のPRP療法

② “関節に特化” した次世代PRPのAPS療法

 

の2種類になります。

 

 

① 従来型PRP: ACP療法

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信頼性の高い先行する臨床研究が多数報告されており、安全性と治療効果が確認されています。また基礎研究などから、組織再生に有利と考えられる知見が複数確認されています。

 

特徴として、白血球をほとんど含まないため、投与後の患部の腫れや疼痛が少ない点があげられます。

 

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APS療法とは、専用のAPSキットを用いてPRPから抗炎症成分など、関節の健康に関わる成分を取り出したものです。抽出されたAPSには、⾃⼰⾎由来の抗炎症物質と成が濃縮されており、PRPの効果に加えて関節内の炎症物質と抗炎症物質の不均衡を整える作用があります。特に変形性膝関節症の新しい治療として注目され、普及し始めています。

 


PRP(多血小板血漿)療法とは


PRP(多血小板血漿)とは、自己血を遠心した後の“血小板”を多く含む“血漿”層のことです。

 

血漿や血小板には組織の修復を促進する成分が含まれています。血小板には、止血(組織損傷部位など)過程で重要な役割を果たすほか、さまざまな成長因子を含みます。これらの成長因子の役割により、生体が本来持つとされる自然な治癒反応を促進するといわれています。

 

これら組織再生に関連する成分を専用の医療器材を用いて抽出し、疾患のある部位に注射することで “自身の持つ潜在的な修復力”をサポートし、損傷部位の早期治癒や疼痛の改善効果を発揮します


【PRPに含まれる成長因子など】

    血小板由来成長因子(PDGF-aa, PDGF-ab, PDGF-bb) 細胞の複製を刺激します。血管形成・上皮形成・肉芽組織形成を促進します。 

 

    形質転換成長因子(TGF-β1, TGF-β2) 細胞外マトリックス形成を促進します。骨細胞の代謝を調節します。

 

    血管内皮成長因子(VEGF) 血管形成を促進します。 

 

    線維芽細胞増殖因子(FGF) 内皮細胞および線維芽細胞の増殖を促進します。 血管形成を刺激します。 

左)処理前の末梢血、右)遠心分離処理後

Anz et al. 2019

説明)血液を専用の医療機器へ注入し、遠心分離を行うことで多血小板血漿(PRP)を取り出すことができる。


当院で行うPRP療法  − 3つの特徴 −


✔  入院や手術が不要


“再生医療PRP” 専門外来を受診し、採血と注射を行うだけの治療ですので、入院や手術が不要です。 

✔  高い安全性


自分の血液を用いるため、重篤な副作用の心配が不要で、安心して治療を受けていただくことが可能です。

 

当院は、厚生労働省により再生医療等提供計画書と特定細胞加工物製造届が受理されています。

 

【PRP/ ACP療法、APS療法に関するリスク・副作用】

治療後の数日間、注射部位周囲の発赤や熱感、腫脹を伴う場合があります。異常を感じた場合、速やかにご相談ください。

 

※ 第二種再生医療等提供機関として厚生労働省ホームページの一覧に掲載済み

✔  治療効果の長い持続性


国際的な権威ある学術誌において、高いレベルの科学的根拠を有する研究結果が報告されており、安全性と有効性が確認されています。

 

Cerza et.al. 2012/ Sánchez et al. 2012/ Patel et al. 2013/ Vaquerizo et al. 2013/ Smith et al. 2016/ Cole et al. 2017/ Lin et al 2019

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変形性膝関節症に対するACPの安全性と有効性 Scientific Update
PDFファイル 169.1 KB

引用)Smith et al.Intra-articular autologous conditioned plasma injections provide safe and efficacious treatment for knee osteoarthritis. American Journal of Sports Medicine. 2016;44(4):884-891.

参考文献)

1.Cerza, F et al. (2012): Comparison between hyaluronic acid and platelet-rich plasma, intra-articular infiltration in the treatment of gonarthrosisAm J Sports Med. 2012;40(12):2822-2827. 

2.Cole, BJ et al. (2017): Hyaluronic acid versus platelet-rich plasma: a prospective, double-blind randomized controlled trial comparing clinical outcomes and effects on intra-articular biology for the treatment of knee osteoarthritisAm J Sports Med. 2017;45(2):339-346.

3.Lin, KY. et al. (2019): Intra-articular injection of platelet-rich plasma is superior to hyaluronic acid or saline solution in the treatment of mild to moderate knee osteoarthritis: a randomized, double-blind, triple-parallel, placebo-controlled clinical trialArthroscopy. 2019;35(1):106-117. 

4.Patel S et al. (2013): Treatment with platelet-rich plasma is more effective than placebo for knee osteoarthritis: a prospective, double-blind, randomized trial.Am J Sports Med. 2013 Feb; 41: 356-364.

5.Sánchez M et al. (2012): A randomized clinical trial evaluating plasma rich in growth factors (PRGF-Endoret) versus hyaluronic acid in the short-term treatment of symptomatic knee osteoarthritis. Arthroscopy. 2012 Aug;28(8):1070-8.

6.Smith PA et al. (2016):  Intra-articular autologous conditioned plasma injections provide safe and efficacious treatment for knee osteoarthritis: an FDA-sanctioned, randomized, double-blind, placebo-controlled clin- ical trial. Am J Sports Med. 2016;44(4):884-891. 

7.Vaquerizo V. et al. (2013): Comparison of intra-articular injections of plasma rich in growth factors (PRGF-Endoret) versus Durolane hyaluronic acid in the treatment of patients with symptomatic osteoarthritis: a randomized controlled trial. Arthroscopy. 2013 Oct;29(10):1635-43.


最新のPRP療法を、身近で信頼できる地域中核病院で


一流アスリートや有名人がPRPによる再生医療を活用し始めたことで、テレビや新聞、ラジオなど幅広いメディアで取り上げられています。さらに、関連学会などを通じ整形外科医の間で再生医療の認知度が向上し、再生医療を導入する医療施設が散見されます。

しかしながら、実施施設の多くが入院設備を持たないクリニックであるため、公正・公平な立場で再生医療(PRP注射)が行われているのかという懸念の声もあります。人工関節といった手術治療や麻酔に関する医療技術は日々進化しているため、過去に関節手術に携わっていたというだけでは、一人ひとりの病状に合わせた治療の提案は難しいでしょう。※ 高齢だからという理由で、手術による治療を最初から全く考慮していない再生医療の実施施設も少なくありません。10年前の医療水準(麻酔・痛みのコントロールを含めた周術期管理・最新の人工関節治療)と“現在”のとは全く異なりますので、比較すること自体に無理があります。)

あなたのひざの痛みに再生医療が適するのか、人工関節や骨切り術といった他の外科的治療が必要なのか。総合病院で行う再生医療なら、両者のメリット・デメリットを踏まえた提案が可能です。

 

「 今、受けるべき治療が人工関節なのか、それとも再生医療なのか !? 」

 

関節治療センター、千葉県柏市、名戸ヶ谷病院、國府幸洋

《  関節治療センターの専門外来はこちら 》

ヒアルロン酸注射や足底板などの保存療法を受けているが、つらい痛みが改善しない方。総合病院を受診したところ、直ちに人工関節手術を受けるように勧められている方。PRP療法による最新の再生医療を含め、最善の治療法を提案いたします。(※ 保険診療)


PRP(再生医療)外来  −外来診療担当医表−


時間/曜日

診察室

番号

午前 1  ― ― 

  國府 幸洋※1

 9:00-12:00 2  ― ―  ― 
午後 1 國府 幸洋※2 ―  ―  ― 
14:00-17:00  2 ―   ― ―  ―  ― 
     廣瀬 恵介※3  

1 土曜、午前:第24週のみ

2 火曜、午後:専門外来の予約状況により対応可能です → お問合せ下さい

※3 金曜(第1、第3のみ)、午後:再生医療外来 / 予約のみ

 完全予約制 :  PRP外来予約・相談センターまで


  当院へかかりつけの方

① 初回PRP療法を希望される方

→ 当院外来担当医に「整形外科・PRP外来の初回受診を希望とお伝え下さい。

  初回受診・予約(自由診療)をお取りいたします。

 

② 再診をご希望の方

→ PRP外来予約・相談センターより、「再生医療PRP外来の再診を希望」 とお伝え下さい。

  再診・予約(自由診療)をお取りいたします。

 

 

かかりつけでない方 (診察券をお持ちでない方)

PRP外来予約・相談センターより、「整形外科・再生医療PRP外来の初回受診を希望」とお伝え下さい。

初回受診・予約(自由診療)をお取りいたします。

 

1 土曜、午前:第24

2 火曜、午後は専門外来の予約状況により対応可能です → 電話にてお問合せ下さい

 

 

《 適応や治療、費用等に関するご相談 》

PRP療法は、変形性膝関節症と診断されている方、痛みのため生活や運動が制限されている方、ヒアルロン酸注射や痛み止め、リハビリなどの治療を受けている方、手術に踏み切れない方、再生医療を希望する方に適応があります。

 

治療や費用、予約に関するご質問は、専用ダイヤルまでお気軽にご相談下さい。

 

PRP外来予約・相談センター   04-7199-3787  (受付時間:平日 9:00〜17:00、土曜 9:00〜12:00)

  

PRP療法(ACP/APS療法)にかかる費用について


PRP療法(ACP/APS療法)は、日本ではまだ保険診療として承認されていません。当院では、“いま” 関節などの痛みでお困りの方々に向けて、治療の選択肢を広げるとともに先進的な再生医療を提供するため、自由診療としてPRP療法を提供しています。 


《 予約料 》

 

費用: 初回10,000円、再診(2回目以降)5,000

 

※初回の予約料には、問診、診察、採血と画像検査(医師が必要と判断した場合に限り、MRI検査料を含む)等の費用が含まれています。


《 ACP療法(従来型PRP)

 

1-4週の間隔で計3回の治療を1クールとしています。2回目以降は、担当医師による診察・相談の上、継続して治療を行うことが可能です。

 

費用:片膝 1回 30,000円( +予約料)/1部位(関節) 

         両膝 1回 56,000円( +予約料)/同日に2部位(関節)


《 APS療法(次世代PRP)

 

原則として、(半年〜)年1回の治療。2回目以降は、担当医師による診察・相談の上、継続して治療を行うことが可能です。

 

料金:300,000( +予約料)/1部位(関節)

※ 予約担当者までご確認願います。

  当院でのPRP療法にかかる費用は、全て税抜きで表示しています。

整形外科専用の外来待合室を完備。ソーシャルディスタンスを保つことが可能です。


当院は再生医療等提供計画、特定細胞加工物製造届が受理されています


本邦で再生医療を行うには、再生医療等安全性確保法(実施可能な再生医療を行うための法律)に則り、再生医療等提供基準(厚生労働省令)に基づいた再生医療等提供計画を作成し、認定再生医療等委員会の厳しい審査を通過した上で、厚生労働省に受理される必要があります。

 

当院で提供するPRP・APS療法は再生医療法*に基づいた厳しい施設基準を満たしており、安全性が確保された治療法を正しい手順で実施できる施設として厚生労働省により登録されています。

  再生医療等提供計画(第二種/ 第三種):施設登録番号(PB3200039/ PC3200084)を取得済み


  さらに、再生医療に用いる特定細胞加工物を製造するには再生医療等安全性確保法に則り、特定細胞加工物製造事業に関する届け出が厚生労働省に受理される必要があります。当院では、特定細胞加工製造届が厚生労働省に受理されております。

    特定細胞加工物とは再生医療等に用いられるヒトの細胞に培養、その他の加工を施した細胞加工物(再生医療等製品を除く)のこと。